【マーク・マンダースの不在】展|分かりやすい解説と正解について

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現在、東京都現代美術館で開催されている【マーク・マンダースの不在】展に行ってきました!

非常に独特の空気感の展示が見れる展覧会になっていました。

≫展覧会の会期や場所を知りたい方はここをクリック

現在は、公開終了してしまった展覧会ですが、特別展示として公開されます。

【特別展示:マーク・マンダース 保管と展示】

2021年7月17日(土)- 2021年10月17日(日)

東京都美術館HP https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot-collection-210717/

この記事を読んで欲しい人

◯マーク・マンダースの作品展に行こうか迷っている

◯マーク・マンダース展に行ったけど、なんだかよくわからなかった

◯アートリテラシーを高めたい、アート思考を深めたい

マーク・マンダース作品のコンセプトは非常に独特で内省的です。

そのため、ちょっと見る人を選びます。

「アートのためのアート」という側面があります。

このブログを読むメリット

◯マーク・マンダースの概要が知れる

◯マーク・マンダース展に行ってわからなかったことがわかる

◯アートリテラシーを高め、アート思考を深められる

tomotomo
改めましてこんにちはtomoです!
画歴20年の画家で、現在は高校美術教師をしています。
東京藝術大学を卒業し、ドイツで現代アートを学んできました。
今回は世界で活躍するマーク・マンダースについて紹介していきます!

【マーク・マンダース】とは?

触れると崩れそうな彫像、いつどこで作られたのか判然としないオブジェ、
人の立ち去った気配が残るスタジオ、暗く長い廊下、…
静謐と不穏が混交する、マーク・マンダースの世界へようこそ

東京都現代美術館HP

先に結論を言っておくと・・・

マーク・マンダースのような作家の作品に特定の「正解」のようなものはありません。

それっぽいことは、公式ホームページや、ウィキペディアにたくさん出てきますが、どれも抽象的でイメージを掻き立てるような、ふわっとしたことしか書かれていません。

つまり、そういう雰囲気を楽しむことがある意味「正解」な作家で作品と言えます。

こういうと残念な気持ちになってしまう方もいるかもしれませんが、正直に言うとそんな感じです。

では、そうした作品に意味がないか?

というと全くそうではないと思います。

マーク・マンダースの作品を鑑賞することは、詩や哲学について考えることに似ています。

例えば、佐藤可士和さんの展示ライゾマティクスの展示は分かりやすく、エンタメの要素も多いので満足感が高いと思います。

「アートリテラシーを高めたい」「アート思考を深めたい」という方は、むしろ見るべきはマーク・マンダースとも言えます。

それでは紹介していきます。

【マーク・マンダース】の作品

マンダースは、1968年オランダのフォルケル生まれ。

現在はベルギーのロンセにスタジオを構えています。

1986年、18歳のときに、自伝執筆の試みを契機に得たと言う「建物としての自画像」という構想に沿って、以降30年以上にわたって一貫した制作を続けています。

その構想とは、自身が架空の芸術家として名付けた、「マーク・マンダース」という人物の自画像を「建物」の枠組みを用いて構築するというもの。

東京都現代美術館HP
マーク・マンダース《黄色と青のコンポジション》2014-18年
Courtesy: Zeno X Gallery, Antwerp
マーク・マンダース《マインド・スタディ》2010-11年 
ボンネファンテン美術館蔵
Courtesy: Zeno X Gallery, Antwerp 
4つの黄色い縦のコンポジション 2017-2019
マーク・マンダース《椅子の上の乾いた像》2011-15年 
東京都現代美術館蔵
マーク・マンダース《椅子の上の乾いた像》2011-15年 
東京都現代美術館蔵
tomotomo
パーテーションや作品を支えているもの、作品の素材なども建築物をイメージさせるもので作られています。
フーフー
わかったような、わからなかったような・・・?
tomotomo
前半で言った通り、正解を出すことが目的のアートではないからね。
マーク・マンダースの世界観に沿って思考を巡らすことで鑑賞者それぞれが物語を作る。
そうした試みが大切なんだよ。

わからなければ「わからない!」って割り切っちゃうのもありですw

ヨーゼフ・ボイスなども同じようなタイプのアーティストです。

中途半端かもしれませんが、「答え」を出すことが趣旨の世界観のアーティストではないのでこの辺で終わります。

ぜひじっくりと作品を鑑賞して「自分なりのものの見方」で感想を見つけてください。

【マーク・マンダースの不在】展覧会概要

会期

2021年3月20日(土・祝)- 6月20日(日)

休館日

月曜日(5月3日は開館)、5月6日

開館時間

10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)

観覧料

一般 1,500円 / 大学生・専門学校生・65歳以上 1,000円 / 中高生 600円 / 小学生以下無料
※予約優先チケット(日付指定券)購入はこちら

※ 本展のチケットでMOTコレクションもご覧いただけます。ただし、コレクション展休室期間は、企画展入場時に後日ご使用頂けるコレクション展の観覧券をお渡しいたします。詳細はこちら

※ 小学生以下のお客様は保護者の同伴が必要です。
※ 身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付添いの方(2名まで)は無料になります。

会場

東京都現代美術館 企画展示室 3F

〒135-0022 東京都江東区三好4丁目1−1

主催

公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館

助成

オランダ王国大使館

協力

ミネベアミツミ株式会社

まとめ:【マーク・マンダースの不在】展|分かりやすい解説と正解について

マーク・マンダース展の紹介をしてきました。

個々の作品に対する解説などはしませんでした。

マーク・マンダースの作品には・・・

「劇的な示唆」も「刺激的な演出」もさほどありません。

静かで深い土の塊冷たい鉄板が重なった彫刻ばかりがあります。

そこから感じられる、あなただけの物語に価値があります。

分かりやすい「正解」にまみれた世界になりつつある現代では、むしろ貴重な体験ができると思います。

アートリテラシーを高めて豊かな人生を目指していきましょう!

それではまた!

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