こんにちはtomoです。
今回はおすすめのアクリル絵の具やアクリル絵の具の選び方について紹介していきます!
非常に便利なアクリル絵の具ですが、種類もメーカーもたくさんあって何を選んだらいいかわかりにくいですよね?
この記事ではそうした「絵の具の種類」や「各メーカーの特徴」と「用途別の選ぶポイント」も解説していきます。
この記事を読んでほしい人
・アクリル画を始めたいけど、絵の具に何を使えばいいか分からない
・すでに色々持ってるけど違いがよく分からない
・メーカーによって違いってあるの?
・100円均一の絵の具とは何が違うの?
ぼくも初めてアクリル絵の具を使い始めた頃は、よく分からないまま使っていました。
アクリル絵の具には基本的な種類があり、そこを抑えれば大きく困ることはありません!
メーカーはほとんど好みです。
この記事を読むメリット
・アクリル絵の具の種類がわかる
・各メーカー、商品の特徴がわかる
・自分のスタイルに合わせてアクリル絵の具を選ぶことができる
画歴20年の画家で、現在は高校美術教師をしています。東京藝術大学日本画科を卒業し、ドイツで現代アートを学んできました。
授業や自分の制作で使うメインの絵の具は「アクリル絵の具」です。そんな「アクリル絵の具」を毎日使う、絵の具まみれなぼくが「アクリル絵の具」について解説していきます!
【結論】ターナーのアクリル絵の具が一番オススメ!
ぼくの一番のおすすめはターナー社の絵の具です!
ターナー社の絵の具に出会うまでは、リキテックスやホルベインなどもいろいろと使ってきましたが、一番ぼくの中でしっくりきたのはターナーの絵具でした。
抽象画で有名な吉原治郎もターナーの絵の具を使っていたそうです。
発色の美しさと伸びやかな粘度、程よく手ごたえもあって、非常に扱いやすい絵の具です。
また豊富な種類と様々なメディウムの組み合わせを使えばかなりの表現が可能になります。
そんなわけで、ぼくはターナー社の絵の具を愛用していますw
デメリットは、他の絵の具に比べて、値段が高いことです。
20ml 24色セットで9,500円!・・・高いw!!
高品質なのでその代償と思えば当然なのですが「試してみたいだけ」という人には無理にすすめませんw
完成度の高い作品、耐久性を求める作品などを描きたい方にはぜひオススメします!
もっと詳しく絵の具の情報が知りたい方は、下のランキングへ。
おすすめ絵の具ランキング【TOP5】
前提として「これからアクリル絵の具で【絵画】を始める方」に向けて紹介していきます。
すでに、ある程度経験のある方の場合でしたら、説明文をよく読んでいただいて、取り入れられそうなものを選んでいただければと思います。
初めて買う場合は、12〜36色セットをおすすめします。
あまり多すぎても最初の感覚が掴みづらいです。
究極「赤、青、黄」の3色あれば理論上はどんな色でも作れます!
それでも、明暗をつけるために「白と黒」そして中間色を加えた12色以上あると表現の幅は増えます。
こんな感じで持っている絵の具の近い色を比べてみました。
ちなみに、ホルベインの絵具を紹介していないのは、個人的な好みです。
柔らかすぎて手ごたえがないのがどうにも合わないので、あまり使ってきませんでした。
歴史あるちゃんとした会社ですので、ホルベインも良いと思いますよ。
おすすめアクリル絵具【1位】
ポスターやリアルな表現など、多彩な表現に対応してくれます。
ガッシュの特性も持ち合わせているので、修正もしやすいですし、厚みを出すことも得意です。
下地、下描きとしても優秀です。
ぼくは、制作の際に半分以上は、アーテイストカラーを使って進めます。
その後、透明度の高い絵具に切り替えて描き進めていきます。
いきなり透明度の高い絵の具で描くとなかなか厚みを出しづらいので、このアーティストカラーを使用しています。
透明度や光沢も中間くらいだなと分かるかと思います。
ひび割れにも強いので、幅広く使えて実用的です!
おすすめアクリル絵具【2位】
リキテックスの伝統色シリーズです。
ターナーに比べて、少し絵の具が硬めです。
その分、厚みがあるので下の絵の具を気にせずガンガン描けます!
また、あえて18色のセットにしたのは、肌色(ジョーンブリアン)などの使い勝手の良い中間色が多いためです。
透明色なので、水やメディウムで薄めて使い、仕上げまで持っていくことができます。
絵画にもイラストにも両方いける万能選手です。
粒子がしっかりしていて、硬そうだな~というのが伝わればよいのですが。
マットにムラなく塗りたいといった場合以外は、この絵具でいけそうです!
硬さはメディウムでも調整できるので、用途に合わせて工夫すると表現の幅はさらに広がります。
おすすめアクリル絵具【3位】
ガッシュ(不透明)の絵の具です。
ガッシュの絵の具は、イラストレーションやポスターなどに向いています。
もちろん絵画などにも使えますが、不透明という特性は十分理解した上で使用してください。
ガッシュは混色による色幅を出しにくいので、最初からたくさんの色を用意しておいた方が良いです。
このセットは24色入って2,232円とコスパが良いです!
本格的にやろうとするとあっという間に無くなってしまう量だとは思いますが、入門用としてはコスパ最強クラスです!
こんな感じで伸びもよく、しっかりと下の色をおおっていますね。
絵本作家の酒井駒子さんも愛用しているそうですよ!
おすすめアクリル絵具【4位】
こちらはぼくが仕上げ作業に使っている絵の具です。
全然売れていなくて、廃盤になってしまった商品ですね。
高品質ですが、初心者向けではないので悩ましいです。
第1位としておすすめした、アーティストカラーの上から使うと使用量も抑えられて綺麗な仕上がりになるので、単品で使うよりもコスパが良くなります。
アーティストカラーと比べて粒子が整っていて、下の色の透け感が統一されています。
これはグラデーションに向いていると言えますね。
油絵的な重ね塗りに最適です!
それにしても、11mlの24色で4,900円て・・・高いですよね(笑)
広く一般におすすめはできませんが、ぼくは愛していますw
日本から無くなるその日までこの絵の具を使い続けるでしょう!!!!!
おすすめアクリル絵具【5位】
こちらは、コスパのいい大容量絵の具として人気の絵具です。
セットでもコスパが良いことが分かりますよね。
基本的なセットで買ってもいいのですが、特に必要な絵の具を単品で買うのもおすすめです。
少し絵具は硬めですが、扱いにくさは無く普通に使えます。
チューブが透明なのもGOOD!
残りの絵の具の量もすぐに分かります。
2つ目以降の絵の具セットを買うタイミングは、最初のセットの「白や黒」がなくなる頃が良いのではないかと思います。
ぜひ参考にしてください。
アクリル絵の具の種類「レギュラー」と「ガッシュ」
アクリル絵の具には大きく分けて2種類、細かく分けると6種類以上あります。
ザックリの表です。
アクリル絵具の種類
- アクリル絵の具「ガッシュ」・・・不透明
- アクリル絵の具「レギュラー」・・・透明
- フルイド・・・インク状
- アキーラ・・・固まっても水で溶ける
- オープンアクリリックス(廃盤)・・・乾くのが遅い
- ジェッソ・・・下地材
今回は初心者さんに特におすすめしたい、オーソドックスな「ガッシュ」と「レギュラー」の2種類を紹介します。
厳密には他にもありますが、まずはこの2つを押さえたら大丈夫です!
この写真は、上から「透明・半透明・不透明」の絵の具を比較した写真です。
「光沢」と「透明度」に違いがあることが伝わりますか?
絵の具が完全に乾燥した状態です。
左から順に「光沢」が無くなっていることがわかると思います。
[透明→光沢が減って→不透明]になっていきます。
アクリル絵の具「ガッシュ」ってなに?
ガッシュとは「不透明」な絵の具です。
※アクリルに限らず水彩絵具などにもガッシュはあります。
重ね塗りすると、下の絵の具が透けて見えないので、ムラのないマットな表現ができます。
ポスターカラーもこのアクリルガッシュに分類されます。
この作品で、建物部分に使用しているのがアクリルガッシュです。
手前の植木や空は、普通のアクリル絵の具(レギュラー)を使用しています。
マットで均一な表現ができることが特徴です。
このように、下の絵の具が透けないので重ね塗りが綺麗にできます。
デメリットとしては、割れやすいという特徴もあります。
こっちの画像はわかりやすく割れてしまいましたね。
定着はしていますが、ボロボロにひび割れているのがわかりますね。
つまり、厚塗りには向かない絵の具だということです!
顔料だけが表面に露出しているので、割れやすく不透明になるってわけですね。
アクリル絵の具「レギュラー」ってなに?
「透明」な絵の具です。
塗り重ねると下の色が透けて見えます。
そのため、積み重ねによる多彩な表現が可能になります。
主に油絵のような、リアルな表現ですね!
こんな感じで、筆跡をぼかして写真のような表現が可能になります。
光の表現などのグラデーションはガッシュには難しいですね。
グラデーションをするとしても、アニメのような割り切った表現しかできません。
一番上の絵の具がもっとも透明度が高いです。
光沢もありますね。
このようにバインダーのアクリル樹脂が顔料の間にあるので、光沢や透明感を出してくれます。
厚塗りや重ね塗りなど、様々な技法に対応できます!
写真で紹介しているゴールデンアクリリックス・・・実はもう廃盤です。
≫2020.08.28 ゴールデン アクリリックス 販売代理店 契約解消のお知らせ
まだ市場には出回っているので、使える限り使い続けようと思っていますが、どうしたものか。
まだぼくも次の最善策を見つけてはいません。
とはいえ、理屈はこの通りなので「透明」のアクリル絵具を使えば似たような表現は可能です!
メーカーの差は慣れないと分からないくらいです。
大きな種類の違いさえ理解していれば表現に問題ありませんよ。
ここで紹介しきれなかった他のアクリル絵の具について知りたい方はこちら↓
≫【アクリル絵の具】徹底解説!オススメな5種類+αを紹介|実際に使った感想は?
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アクリル絵の具と水彩・油彩絵の具の違い
そもそも「絵の具」ってどういうものか知っていますか?
絵具は「顔料+バインダー」で出来ています。
顔料とは・・・色の粉のことですね。品質の高いものは粒子がしっかりとあります。
バインダーとは・・・接着剤、糊のことです。様々な種類があり、これによって絵の具の種類が決まります。
それでは代表的な絵の具を見ていきましょう。
顔料+アクリル樹脂
石油を主な原材料とする合成樹脂を主要な成分に、エマルジョン状(マヨネーズのような状態)にしたもの。無色透明で強い粘着力と耐候性が特徴。
メリット
・すぐに使える
・乾燥が早い
・耐候性(耐久性)
デメリット
・再利用不可
・持ち運びが大変
・使用期限がある
顔料+アラビアゴム
アカシア科の樹木からとれる天然の樹脂。水彩絵の具の主成分はアラビアゴムとグリセリンです。水で溶くことができます。
メリット
・扱いが簡単
・乾燥が早い
・持ち運びが容易
デメリット
・溶かさないと塗れない
・水で溶けてしまう
・厚塗りがしづらい
顔料+オイル
植物の種子からとれる油脂。ポピーオイルやリンシードオイルなど様々な種類があり、それぞれで乾燥時間や堅牢性、黄変性などに違いがあります。
メリット
・高級感がある
・乾燥が遅い
・使用期限が長い
デメリット
・専門的知識が必要
・乾燥が遅い
・黄変する
それぞれに良い面、悪い面があります。
アクリル絵の具は、水彩絵の具や油絵の具の良いところを集めたような側面があります。
ただ、携帯性に関しては圧倒的に水彩のほうがいいですし、使用期限がそれなりに短い(数年)などデメリットもあります。
また、質感などは少しプラスチック的な安っぽさもあります。
メディウムを活用して、仕上がりを調整しないと理想的な絵肌の作り込みは難しいです。
それにしても、デメリットを補うだけのポテンシャルはあります!
各種メディウムを利用すればそれらのデメリットも解決することができるので、アクリル絵の具は最強だと思います。
100円均一のショップの絵の具との違いは?
1本 25mlのチューブ入りアクリル絵具は、1本110円で買えます。
さて、ぼくの愛するターナーはというと・・・
ずいぶん値段が違いますねw
3〜8倍もの値段差です(笑)
これは極端な例としてもセットの割引あっても3倍くらいにはなりますね。
そもそもの材質が違うことがこれだけの価格差を生んでいます。
100円均一ショップで売っているアクリル絵具は、染料にバインダーを混ぜて作った物です。
染め粉ですね。
特に違う点は保存性です。詳細については、後日比較記事を書きますね。
染め粉は粒子が非常に細かいので細かいので日の光などに弱いです。
また、バインダーには乳剤が使われていて、その強度はぼくには分かりません。。。
ちゃんとした作品として残しておきたいのであれば高品質なものを使ったほうがいいです。
逆に、文化祭や一時的なイベントなどの際には耐久性などなくていいので、気軽に使える安価な絵の具を使うべきとも言えます。
上手く使い分けていきましょう!
こういった大容量のパック絵具も最近はありますね!
1本 約666円で、容量は1本 400mlとめっちゃ入ってます。
100均よりコスパは全然上です。
扱いも簡単で掃除も楽、ゴミも少なくていいですよ。
まとめ:【アクリル絵の具】どれを選べばいい?「結論」ターナー社がオススメ
今回はアクリル絵の具のおすすめを紹介しました。
アクリル絵の具には大きく分けて2種類「透明:レギュラー」と「不透明:ガッシュ」の絵の具があります。
人や表現したい絵肌によって正解は異なるので、あんまり細かくは気にしなくてOKです!
むしろどんどん描きましょうw
描きながら、新しいメディウムや他の種類のアクリル絵の具を試してみて自分なりの表現を探してみることが大切だと思います。
今後そのあたりの紹介記事も書いていきます。
それではまた!
\トップ5まで12〜36色セットで紹介/
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